お話を伺って、音楽に対する真摯な情熱からジャズに接近したのだし、であるからこそジャズというスタイルに安寧として留まってはいられないという意思を感じることができました。
伝統としてのジャズ、エンタティメントとしてのジャズ、アートとしてのジャズ、ジャズにも様々な顔があるけれど、やはり伝統を踏まえて今のジャズを創造したいという想いはどんなミュージシャンの内にもあるものなのではないでしょうか。
先週に続いて、ジャズの波打ち際というか、ジャズ境界線で独りよがりではない、他者の心に届く音楽をクリエイトすること、にスポットをあてました。
飯田さんには真摯に様々なことを語っていただきました。ありがとうございます。
では、曲の紹介です。
1. Echo/蛇池雅人/Slow Life

飯田雅春さんがベーシストとプロデュースで参加している札幌在住のサックス奏者である蛇池雅人さんの曲。2006年にリリースされた彼にとってのファースト・アルバムである。
蛇池さんには近々、番組ゲストに来ていただくことになっています。お楽しみに。
2. あの柔らかなひと/循環即興古楽楽団シクロ/CICLO/pirkamusic

ピリカ・ミュージックというレーベルのカラーをとてもよく表現したアルバムだと思う。ジャズっぽいところもあるとかんじるけれど、実はそんなことはどうでも良くて、実に心地よい遠赤外線のような暖かみが伝わってくる音楽だ。懐かしいようでいて、やはり今を感じさせる。そんなところが希有な魅力だと思う。
3. 量子真空/庄司昭夫DAGUDA/天空のうた/pirkamusic

Dagudaのリーダーである庄司昭夫(ds)さんは写真家としても活躍しているそうで、このアルバムのジャケットは庄司氏のフォト・アルバムになっている。最新物理学とプリミティブな魂の融合ともいう世界観が伝わってくる。ホログラフィックとしての宇宙といった世界観を持っておられるのだろうか?
参加している奥野義典のフルートにはもっていかれました。
そして、飯田さんの一音一音を大切にした重さと量感のあるベース。このアルバムを聴きながら北海道をドライブしたいと思った。
4. Gaucho/Corta Jaca/Orchestra Popular de Camara

いろんな音楽が融合しているように聴こえたけれど、どうなんだろうか? ジャズということで言えば、ジャズが無問題で「今の音楽」であり得た時代に持っていた「素朴な情熱」と「生命の脈動」を感じさせてくれる。
5. Oblivion/Michel Portal, Richard Galliano/Blow Up

ピアソラの曲です。Michel Portalはクラシックとジャズに跨がって活躍するフランスのクラリネット奏者ですが、マルチリードといっていいですね。バンドネオンも演奏するそうです。
ビレリ・ラグレーンはギターの正真正銘のマエストロ、ジャンゴ・ラインハルトの再来といわれている人ですね。
6. On A Slow Boat to China/Stan Getz/Soul Eyes

この曲は番組エンディングとしてかけたのですが、それだけではなくて、この曲でベースを引いている方がポイントです。
森泰人さんは東京生まれのベーシストです。北欧に移住してもっぱらかの地で活動している方ですが8月22日水曜日に札幌中央区南1条西20丁目のライブ・スポット「くう」で演奏します。トミー・コッテル(p)とダービット・スンドビー(ds)とのトリオです。
で、このライブのあとは是非、夏の終わりの札幌を味わいつつ少し歩いて、バー、エイジアン・ブルーで一杯というコースでよろしく。